千葉県立美術館:千葉港のそばで、浅井忠と房総ゆかりの美術に出会う
千葉みなと駅近くに建つ、房総ゆかりの美術を紹介する県立美術館。「明治洋画の父」浅井忠のコレクションと、県ゆかりの作家たちの作品を核に構成されている。
はじめに:房総の美術を体系的に伝える、県立の総合美術館
千葉県立美術館は、千葉市中央区の千葉港にほど近い場所に1974年(昭和49年)10月に開館した美術館です。房総半島ゆかりの美術家たちの作品を中心に、日本の近代洋画の確立に大きな役割を果たした浅井忠の作品や関連資料を核とするコレクションを収蔵し、千葉の美術文化を体系的に紹介しています。建築を手がけたのはメタボリズム運動の一員として知られる大高正人。前川國男に師事した建築家で、傾斜屋根が連なる低層の構成と段差の少ない展示室によって、人々の暮らしに近い、親しみやすい美術館を目指して設計されました。2024年には開館50周年を迎えています。
時代背景:「明治洋画の父」と房総の風土
浅井忠(1856-1907)は佐倉藩士の家に生まれ、幼少期を佐倉で過ごした、まさに千葉ゆかりの画家です。工部美術学校でイタリア人教師フォンタネージに学び、明治美術会を創設。1900年からのフランス留学ではグレー=シュル=ロワンなどに滞在し、外光派の画法を日本にもたらしました。帰国後は京都高等工芸学校の教授として図案の分野でも活躍し、聖護院洋画研究所などで安井曽太郎や梅原龍三郎ら次代の画家を育てています。当館は開館以来、この浅井忠について重点的な調査研究と作品収集を続け、油彩・水彩・日本画・工芸など約180点に加え、下絵や書簡といった資料も多数収蔵。名実ともに日本有数の浅井忠コレクションを形成しています。
3つの見どころ
浅井忠コレクション: 「明治洋画の父」と呼ばれる浅井忠の油彩・水彩・日本画・図案資料など約180点を核に、その師弟や周辺の美術家の作品もあわせて収蔵し、画業と教育者としての足跡を多角的に紹介しています。
房総ゆかりの美術: 房総半島の風景や風俗を描いた作品を通じて、地域の美術文化の広がりを知ることができます。「みる、かたる、つくる」を掲げ、制作体験やアトリエ活動にも力を入れているのが県立美術館としての特色です。
千葉港近くの立地: 千葉みなと駅からほど近く、隣接する千葉ポートパークや千葉ポートタワーとあわせて、港の景観を楽しみながら散策できる立地です。無料の駐車場が用意されているのも訪れやすいポイントです。
施設情報・アクセス
住所: 〒260-0024 千葉県千葉市中央区中央港1-10-1
アクセス: JR京葉線・千葉都市モノレール「千葉みなと駅」より徒歩約10分。駐車場78台(無料)
開館時間: 9:00〜16:30(有料展示場の入場は16:00まで)
休館日: 月曜日(祝日・振替休日の場合は開館し翌平日休)、年末年始
観覧料: 展覧会ごとに異なります。65歳以上、中学生以下、障害者手帳をお持ちの方は無料。県民の日(6月15日)と文化の日(11月3日)も無料です。

