宮崎県立美術館:瑛九の軌跡をたどる、南国に佇む広大な美の回廊
宮崎市にある宮崎県立美術館は、地元の先駆的アーティスト・瑛九の膨大なコレクションと、彫刻が映える近代的な建物が魅力。名画と彫刻の対比を楽しめます。
はじめに:ヤシの木と近代建築が調和する南国のアートスペース
宮崎市の宮崎県総合文化公園内にある宮崎県立美術館は、1995年に開館しました。公園の豊かな緑やヤシの木と見事にマッチした重厚な石貼りの建物が特徴で、光が差し込む長いガレリア(回廊)は歩くだけでも贅沢な気分になれる美しい空間設計です。
時代背景:孤高の先駆的アーティスト・瑛九の精神
宮崎県が生んだ異才の美術家・瑛九(1911-1960)は、日本の戦後前衛美術史において決定的な役割を果たしました。油彩画だけでなく、写真印画紙に光を直接当てる「フォトデッサン」やリトグラフなど多彩な実験的表現を展開。当館は彼の作品と資料を日本一多く所蔵する美術館です。
3つの見どころ
- 瑛九コレクション: 日本最大規模を誇る瑛九の作品。フォトデッサンの神秘的な光と影の世界は圧巻です。
- 世界の巨匠たちの絵画: マティス、ピカソ、シャガール、クレー、さらにダリなど20世紀美術の重要作を幅広く収蔵。
- ガレリアと彫刻庭園: 建物の随所に配置された現代彫刻が、宮崎の明るい日差しの中で陰影を見せてくれます。
鑑賞のコツ
常設のコレクション展(観覧料無料または安価)はテーマごとに定期的に切り替わります。総合文化公園内の緑豊かな池や彫刻を巡りながら散策するプランがおすすめです。
施設情報・アクセス
- 住所: 〒880-0031 宮崎県宮崎市船塚3-210
- アクセス: JR「宮崎駅」よりバスで約10分「文化公園」下車すぐ
- 開館時間: 10:00~18:00(入場は17:30まで)
- 休館日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日(土・日・祝日を除く)、年末年始
- 公式サイト: 宮崎県立美術館
豆知識
瑛九は権威的な画壇と距離を置き、若い作家たちと自由な創作グループ「デモクラート美術家協会」を結成しました。その自由な精神は、版画家・池田満寿夫ら後進にも大きな影響を与えています。