埼玉県立近代美術館(MOMAS):北浦和公園の中に潜む、黒川紀章設計の「椅子の美術館」
さいたま市の北浦和公園にある埼玉県立近代美術館(MOMAS)。黒川紀章の処女作となる巨大格子状の建築が美しく、館内各所に世界の名作デザイナーズチェアが配置されたユニークな空間です。
はじめに:公園の緑に浮かび上がる、SFのようなグリッド建築
さいたま市浦和区の北浦和公園内に建つ埼玉県立近代美術館(MOMAS)は、1982年に開館しました。後に世界的な巨匠となる建築家・黒川紀章が初めて設計した美術館として有名で、グリッド(格子)をモチーフにした幾何学的なファサードが、周囲の噴水や彫刻と美しく調和しています。
時代背景:モダニズムと「座れるデザイナーズチェア」
当館は「椅子の美術館」という非常に楽しいコンセプトを持っています。館内のあちこちに、ピエール・ポランやシャルロット・ペリアン、ヤコブセンなど、20世紀のデザイン史を彩った本物の名作椅子が数多く配置され、誰もが実際に座って美術鑑賞や休憩を楽しめます。これは「日常の中のアート」を体現した素晴らしいデザイン的取り組みです。
3つの見どころ
- 座れる名作椅子: 随所に配置された数十脚のデザイナーズチェア。自分好みの椅子を探して座る楽しさがあります。
- 海外の印象派・近代西洋美術: モネ、ピカソ、シャガールから、具体などの日本の戦後前衛アートまで充実。
- 黒川紀章のメタボリズム初期建築: 未来的なアトリウムや螺旋階段、光の透過性が非常に美しい内部構造。
鑑賞のコツ
北浦和公園内には音楽に合わせて水が踊る大きな噴水や、ユニークな彫刻が点在しています。お天気の良い日には、公園の彫刻を巡り、美術館内で様々な椅子を体験するアクティブな鑑賞スタイルが最適です。
施設情報・アクセス
- 住所: 〒330-0061 埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1 北浦和公園内
- アクセス: JR京浜東北線「北浦和駅」西口より徒歩約3分
- 開館時間: 10:00~17:30(入館は17:00まで)
- 休館日: 月曜日(祝日の場合は開館)、年末年始、メンテナンス期間
- 公式サイト: 埼玉県立近代美術館
豆知識
コレクションの目玉のひとつがモネ「ジヴェルニーの積みわら、夕日」です。名作椅子に腰かけて絵画を眺められる、「見る」と「座る」が一度に楽しめる美術館です。